以上未満~桜の君


「22歳の時に追突事故をやりました。たしか・・・・・5月だったな」


「・・・・・」


「その時の被害者の若い女性の家庭がね、夕陽の君の家庭にそっくりだったんだ」


「へえ~」



「被害者の女性もね雰囲気が酷似してた」


「まさか・・・・・被害者に・・・・・」


「そんなことしないよ!」


「ははは・・・・・」


「あまりに似ていたんでね・・・・・その時は派手に夕陽の君を思いだしちゃったよ」


「その時、夕陽の君に何かあったのかしら?」


「そう思っちゃうでしょ。まあでも偶然だろうけどね」


「今週末、宵山見物ね」


「そうです。楽しみです」


「浴衣で行きます。歳だからあまり派手なのは着られないわ」(笑)


「紫の団扇ですよね」


「そうです。同行の人には言ってないの」


「言ってないし最後までいわないよ。君のとなりに並びます。その時は君と話せない」


「あの桜の下の時と同じだ」(笑)


「俺のとなりにいて下さい。あとは例の場所で話しましょう」


「はい」


「楽しみだ。勝負服で着て頂いて光栄です」(笑)


「しっかり化けていきますよ」(笑)


「ははは・・・・・」


「懐かしい。楽しみ」


「25年ぶり。感動してます」



追伸
次回更新は、2月10日の予定です
尚、状況により、前後させて頂きます